【とよ田みのる】金剛寺さんは面倒臭い 1巻感想

金剛寺さん1巻表紙

「友達100人できるかな」など少し懐かしい絵柄で質の高いストーリーの作品を生み出してきた「とよ田みのる」の最新作、「金剛寺さんは面倒臭い」の感想です。ネタバレは極力しないように気をつけております。

あらすじ

このヒロインには、付け入る隙などない!

口を開けば正論!正論!正論!
金剛寺さんはいつも正しい!
おまけに学業優秀&柔道の名手!
隙などまったくない彼女に、
樺山くんは…よりによって恋をした!
彼の運命やいかに!?
面倒臭くてまっすぐな、ロジカルピュアラブストーリー!!

出典: gekkansunday.net

とあるが、そもそも樺山くんは地獄からやってきたであり、自らの感情で天候を変化させることができる。地球に大きな穴が空いておりそこが地獄と繋がっている設定なのだ。そしてそれらは、本編とは大きく関わりのない物語である。そう、関係がないのだ。伏線、意味ありげな会話、回想、コマ割りなど考察しろと言わんばかりの漫画が溢れかえっている現代において、「これは本編と関係ありません!」 と言い切るのはとても斬新に感じられた。そして、この本編とは大きく関わりのない物語を中心に本編は進んでいく。

地獄の一コマ

感想

面倒臭いけど魅力的な金剛寺さん

タイトルになっている通り、ヒロインである金剛寺さんは面倒臭い。いや、面倒臭いどころじゃない。現実いたらと考えるのは野暮であるが、現実にいたら関わり合いを持ちたくない人種である。

例えば、ケーキを半分個にしようと言えば、原子レベルでキッチリ半分に分けようとするし、助けた妊婦にお礼を言われるも、自分ではなく社会のシステムに感謝しろと逆に説教をするし、なにより自分の面倒臭さを自覚している。私は生まれて初めて原子レベルで半分にしようとするヒロインを目にしたのかもしれない。

これだけを見ると金剛寺さんはだいぶイッちゃってる娘にしか感じられないが、安心してほしい。ちゃんと可愛い。少し変わったロジカルな思考を持っているのは確かだが、恥ずかしかったら赤面するし、よく泣くし、よく笑う。感情的なのがとても魅力的である。所謂ギャップ萌えというやつだ。
というか、出会って一日でもう両思いになるというチョロさも実に魅力的である。逆にね。

特に1巻の表紙にもなっている赤面しながら告白する金剛寺さんは最高。

漫画力の高さ

この漫画を読んでいてい思うことは漫画力がすごい!ということだ。この凄さは実際に手にとって読まなければ伝わりにくいだろう。台詞回し、比喩表現、コマ割り、フキダシ、人物デザイン、そのどれもがこの漫画の世界観を形成しており、他の漫画とは一線を画する作品を作り出しているのだ。型にはまらないといえば適当なのだろうか、それこそこの作品を型にはめているようで恐れ多い気がする。

漫画力が高いページ

終わりに

とんでもない世界観でとんでもなく面倒臭いヒロインと優しい鬼のラブコメ、物語は必ずハッピーエンドに向かうらしいので安心して読むことができる。モブにもモブの物語があり、主人公達と特に関係がないところで物語は動いてるのだと感じさせてくれる作品。「金剛寺さんは面倒臭い」オススメです。